アジテーションの使い方について・現代における意味とその位置づけ
どうも、レタスです。
この記事は、以下のような疑問を持っている人を対象にしています。
アジテーションってよく「扇動」という意味で使われるけど、なんか違和感がある。
現代ではどういう意味で用いられ、どういった使い方をすればよいかのかを知りたい。
アジテーションについて
仕事の関係で、最近よく「アジテーション(agitation)」という言葉を聴くようになりました。
直訳が「扇動」という意味だということは知っていたのですが、会話の中で使われる場合、必ずしも「扇動」という訳が当てはまらない場面も多々あったので調べてみました。
アジテーションというとプロパガンダと似た意味という風に捉えられている風潮がありますが、微妙に違います。
プロパガンダ:政治的背景を持った宣伝活動。
アジテーション:不安や問題点などを煽り民衆を扇動すること(政治的な要因も含む)。
本来は上記のような意味合いのある言葉です。
一見、大きな組織や著名人でないと使いこなせないような印象ですが、実生活にも応用できます。
アジテーションの使い方
アジテーションは、政治的な背景で利用されるより最近では、マーケティングの分野で使われることが多くなりました。
ダイエットを例にとってみましょう。
「リンゴダイエットで楽して痩せよう!」
というダイエットが流行ると、その後に新たなダイエットを流行らせるためには
「リンゴダイエット」を否定しなければいけません。
そうすると「リンゴはばかり食べると、飽きるからダイエットに向いていない」などリンゴダイエットの欠点をアジテーションして、「楽しくしっかりエクササイズ!頑張った分だけスッキリボディ!」のような現実的なダイエットが流行ります。
どちらのダイエットも間違いではないのですが、着眼点を変えるだけで、そのダイエット法をやることに意味を感じなくなってしまうのです。
ちなみに「エクササイズするダイエット」も、「辛いダイエットは結局3日坊主でやめてしまいます!だから今からは“好きなだけ食べてもいいダイエット”です!」のような形で塗り替えられていきます。
このように最近は、アジテーション風のマーケティングをよく見かけますが、これは実生活にも活用できます。
自分は山に行きたいのに、友達が海に行きたいと思っていた場合。
「海はクラゲが多い」
「海は肌が焼けてその後処理が大変」
「海は着替えるのが面倒」
「海は人が多い」
「泳いだ後疲れる」
といった形で海をアジテーションし、
その後で、
「山は空気が美味しい」
「山は涼しい」
「山は森林浴効果で癒される」
「山は上った後の達成感がある」
など山の利点を並べます。
100%上手くいくわけではありませんが、
海の欠点を並べたあと、山の利点を伝えることで、ただ漠然と海より山に行きたいと伝えるよりは、山に行く確率は増えることでしょう。
アジテーションに惑わされるな!
アジテーションを使われると、私たちの頭は思考停止になりがちです。
なぜならアジテーションで述べられていること自体は、嘘を言ってるわけではないからです。
しかし、ここで気を付けなければならないのは、アジテーションで述べられた欠点は、その物事の一面だけにスポットライトを当てたものだということです。
物事には必ず「悪い面」と「良い面」があります。
アジテーションは「悪い面」ばかりをピックアップし、あたかもそれが「悪」である。
と決めつけ、大袈裟に言うと「人を洗脳する方法」です。
誰かとの会話で、物事や人に対しての悪口が始まった時は、その裏面(良い面)も見て公平な判断ができるよう、日ごろから気を付けておく必要があります。
アジテーションの罠にハマることなく、できる限り中立・公平な立場で物事を見極めていきたいものですね。
誰でもアジテータになる可能性がある
「アジテーター」とはアジテーションを使って人を導く「扇動家」のことです。
ヒトラーやレーニンなどは、このアジテーションを意図的に利用し人々を扇動していました。
しかしインターネットが発達した今、人々の心の中にあってまだ現実に姿を見せていない「不安」や「不満」、「わだかまり」をツイッターやフェイスブックで吐き出してしまうと、その不満が一人歩きし、国民を扇動する場合もあります。
これは悪いことではないのですが、偏った考え方を生み出す要因にもなったりします。
以前
「保育園落ちた日本死ね!!!」
という投稿が匿名ダイヤリーに寄せられましたが、誰もが思っていることを大きな声を出して叫ぶことで、共感が共感を呼び待機児童問題の深刻さを国に、国民に投げかけました。
自分にアジテーションする意識がなくても、インターネットというメディアを通じて不特定多数に情報が配信できる世の中です。
物事をある片方の面からだけで判断し
「ある出来事や人物=悪」
という概念に染まってしまわないよう、常に全体を見る目を養いたいものですね。
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管理人のひとりごと
アジテーションとインターネットは非常に相性が良いものだと思います。
そしてインターネットは匿名性が高いため、アジテーションに便乗する人が多く、世論を1夜で変えてしまうほどの力を持っています。
もちろんこれもインターネットの持つ「悪」の一面であり、「善」の一面も沢山あるので一概には言えないことです。
私たちは、国民の9割以上が正しいと信じてある一定の方向に向かっている時こそ、その逆方向を冷静に見る必要があるのだと思います。
プロパガンダやアジテーションによる全体主義に陥らないよう、常に自問自答しながら物事を見極めたいものです。
以上、レタスでした。
最後までお読みいただきありがとうございました。
執筆者:レタス
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