CCUSとは?二酸化炭素を貯留・再利用する技術のこと。図ですぐわかる。

この間ニュースで言っていたけど「CCUS」ってなんなのでしょうか?
今回はその仕組みや現状について調べてみました。
CCUSとは
主にエネルギーを生成する段階で排出された二酸化炭素を地中に閉じ込めたり、再利用する技術のことです。
「Carbon dioxide Capture,Utilization and Storage」の略
(カーボン ダイオクサイド キャプチャー ユーティリゼーション アンド ストレージ)
例えば火力発電では、石炭石油などの化石燃料を燃やす際に多量の二酸化炭素が発生します。
CCUSは、温暖化の影響と言われれているこの二酸化炭素を少しでも減らすことを目的としています。
図ですぐわかる!
上記のことをふまえて、以下の図を参照するとわかりやすいです。
発生した二酸化炭素を、貯留・再利用する技術のことです。
CCUSの現状
2021年現在、ノルウェーでは欧州各国から二酸化炭素を地中へ埋めるプロジェクトがすでに実用化され進められています。
年間150万トン~500万トンを受け入れる目標を掲げています。
受け入れにかかる費用は「30~55ユーロ/1トン」を予定しているそうです。
日本でも二酸化炭素の回収がビジネスとなる日もそう遠くないかもしれませんね。
電力の70パーセント以上を火力発電に頼っている日本ももちろん例外ではありません。
現在、環境省や経済産業省が中心となり支援をしており、2012年から行われていた北海道苫小牧市にてパイプラインをつかった二酸化炭素の地下への貯留実験が2019年に成功し、3年間で30万トンの二酸化炭素の埋め込みに成功したという報告があります。
他にもさまざまな企業がCCUSに貢献しています。
→東芝・みずほ・三菱など18の法人がで委託を受けCO2分離回収の技術の開発。
→二酸化炭素からできるポリカーボネートを開発。
→二酸化炭素を吸収する藻類から生成されるバイオ燃料を開発。
→セメントの使用料を削減し、大量のCO2を吸収させることが可能な環境配慮型コンクリートを開発。
また日本は2021年6月22日にASEAN(東南アジア諸国連合)による13か国のオンライン会議にて、CCUSの普及に向けた技術共有や二酸化炭素貯留を行う土地の選定について意見を交わしました。
東南アジアには二酸化炭素を貯留することに適した土地が多いため、将来多岐には日本で排出された二酸化炭素を、輸送し東南アジアへ貯留することも視野に入れています。
CCUSで回収できる二酸化炭素量は約4000万トンですが、2030年には8億トンにまで増えるとされています。
CCUSの課題
①日本には二酸化炭素の貯留に適した土地がすくないため、それをどうするかが課題。
②海底は二酸化炭素の貯留に適してはいるが、漁業団体などとの調整が課題。数百キロの沖合に輸送して貯留する技術も必要。
③回収効率とコストの改善の課題。効率が悪いとその分コストがかかるため、電力料金の値上げを招くことになる。
カーボンニュートラルやSDGsなど環境に配慮する動きが、年々盛んになってきて人々の意識も高まっています。
ただ技術が開発されるのを待つ受け身の姿勢ではなく、私たちも日頃から二酸化炭素の削減に向けた取り組みについて、自分で調べ実践していきたいものですね。
最後までお読みいただきありがとうございました。
執筆者:レタス
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